試しに2週間!丹田呼吸を利用した若返りの気功法をやってみよう

たった2週間で若さを取り戻せるかと聞かれれば、無理だと即答します。それでも2週間で効果が認められる方法を継続することで大幅な改善を見込めます。

ここで説明するのは、そのような若返りの気功として中国から伝えられたものの一つです。若返りの気功法は冷え性対策になり、肌のはりを取り戻せると言われています。

長年の冷え性に悩む生徒さんの一人に、この気功法を指導してみたところ、大きく冷え性が改善された実績もあります。この功法は後丹田功という名前です。

先天気に基づいた気功法が未だ日本では広まっていないですから、あるいはこの紹介が本邦初公開のマニュアルになるかもしれません。是非2週間だけと心を決めて取り組んでみていただければと思います。

功法は2種類で1セットになっています。無極功で5分、後丹田功で5分すれば合計10分のトレーニングという次第ですが、筋肉トレーニングとは異なり、身体の負担が極めて少ないのが自慢です。

それではまず、無極功の要領から簡単に説明していきましょう。無極功を極言すれば、ただ立つと要約できます。流派は異なりますが別の内家拳では実際にただ立つと表現します。

まっすぐに立つところから始めましょう。背筋を伸ばして、楽な姿勢で立ってみます。この時点で痛い部分があるようなら、その箇所の力を抜いてとにかく楽に立てる姿勢を心がけます。

意守丹田してお腹を緩めて維持します。ため息をついて、お腹の周辺が緩んで前後に軽く膨らむように意識します。この状態を維持するので力が入っていないかに注意してください。

かかとの真上に立つようにします。かかとに乗ると表現する場合もあるでしょうが、かかとで空き缶を踏みつぶす感じがわかりやすそうです。

肛門を引き上げます。これは提肛といいます。きゅっと軽く締める感じで引き上げようとすると、両足の付け根にある会陰というツボが刺激を受けて、身体の前後を走る大きな経絡が繋がるそうです。

ここまできたら腰を緩めて巻き込むよう緩めます。腰の緩みに従って膝も緩みますが、大切なのはかかとから重心を外さないようにする意識です。

これで無極功の姿勢はできましたから、その後は太極を静かに探すだけです。丹田を観察していると濃淡があるのがわかってきます。そしてその中にわずかに振れるように動いている中心を見つけられるはずです。それが太極です。これに意識を集中します。

5分程度の無極功ができたら、そのまま後丹田功に移りましょう。後丹田はへその裏側の背中にある命門を通じて全身に気を巡らせるという役割を担っています。

ですから、おへその真裏にある命門を意守します。意守丹田の状態を守っていれば、意識は背中に張り付きますが、お腹と背中は最初と同じように膨らんだままのはずです。

手順は次の通りです。最初に全身の気を前丹田に集めましょう。頭の先と足の先から気を集めます。頭の先と足の先に意識を移動させ、お腹に軽く力を入れながら意識を移動させる感じになります。

次に両手の先から同じように前丹田に気を集めます。頭と両手両足の5カ所から気を集めるので五星気功とも言います。このようにして集めた前丹田の気に両手を添えて後丹田に移動させます。

すると後丹田の両脇に腎兪のツボがあって、全身に気を巡らせてくれます。腎の経絡は全身を巡る水分の経路です。その真ん中にある後丹田に気の力で熱が生じます。その熱が腎の水気を暖めて巡らせます。

後丹田に移動したら、しばらくの間、そのまま維持してから、解放します。この手順を最低5回繰り返します。毎日5回程度の実践で、背中が温かくなってくれば、気功トレーニングは大成功です。